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コーチに言われた衝撃の一言「あなたは、陽に傾きすぎています」
こんにちは、おぽきょです。 私は、昔から「常に何かをしていないと落ち着かない」性分でした。生産性を重視し、ToDoリストを埋めていくことに、達成感を覚えてきました。
しかし最近、会社の福利厚生で受けたコーチングで、衝撃的なことを言われました。
「おぽきょさんは、陰と陽で言えば、常に陽に振り切れている。それは強みでもあるけれど、心と体のバランスを崩しかねない。意識的に『陰』の時間を作る必要があります」と。
最初はその意味が、よく分かりませんでした。「陰」の時間?休むこと? 週末には本も読むし、ジムにも行く。ちゃんと休んでいるつもりだったのに…。
パートナーが気づかせてくれた、私の「間違った」休み方
その答えのヒントは、一番身近なところにありました。私のパートナーです。
休日の前日、私が「明日は休みだから、溜まってた本を読んで、部屋の掃除して、勉強会にも参加するねん!」と意気揚々と話していると、彼はいつも、少し心配そうにこう言うのです。
「…予定、詰め込みすぎてない?」
彼は、休日は本当に何もしません。
ただ、ぼーっとしたり、スマホをいじったり、お腹が減ったらご飯を食べたり。 以前の私は、そんな彼に「休みの日くらい、何かしたら?」と、少し呆れていました。
しかし、コーチの言葉を経てハッとしたのです。
私の「休み方」は、「知識を得るため」の読書であり、「健康という成果を出すため」の運動でした。常に「やるぞー!」という勢いと、「何かを得たい」という生産性への期待が、そこにはありました。
それは「陽」の活動の延長線上でしかなく、本当の意味で「スイッチをオフ」にできていなかった。
そして、一見だらだらしているように見えたパートナーの「何もしない時間」こそが、私が失っていた「陰」そのものだったのです。
「陽」を出しすぎて壊れてしまった彼と、「陰」を知らない私
なぜ、彼はそんなにも「何もしない」のでしょうか。 彼は以前、建築事務所という、極めて「陽」な環境で、無理をしすぎた結果、心と体を壊してしまった経験を持っています。彼自身、「陽を出しすぎて、壊れてしまった」と言います。
それ以来、彼はスイッチを入れるのが、少し苦手になりました。
一方の私は、常にスイッチがオンの「陽」の状態。 そんな私たちが、なぜか一緒にいる。
最近、パートナーが時々話を聞きに行く、不思議な力を持つFさんという方にも言われたそうです。 「あなたは、彼のキーパーソン。あなたの陽の力が、彼を再び引き上げる」と。
彼の「陰」が、私に休息を教えてくれる。 私の「陽」が、彼に活力を与える。
私たちは、まるで磁石のN極とS極のように、互いの凸凹を補い合いながら、完璧なバランスで存在しているのかもしれませんね。
熊本の日常に、満ちあふれていた「陰」の時間
そう気づいてから周りを見渡すと、私の熊本の暮らしには、最高の「陰」の時間が、満ちあふれていました。
ご近所の友人の家(空き家を改装した、素敵なゲストハウス)に集まって、みんなでだらだらと料理を作り、他愛もない話をしながらお酒を飲む夜。
春には田んぼの水面に映る夕焼けを、秋冬には澄んだ空気の中を、ただ目的もなく散歩する時間。
そこには、何の生産性も、達成すべき目標もありません。 ただ、穏やかで、受動的で、「何も考えなくていい」時間が、ゆっくりと流れている。
知らない間に、「陰」はすぐそばにあって、私はその心地よさに向き合うことを、忘れていただけだったのです。
私が「国連」ではなく「熊本」を選んだ、本当の理由
ここまで考えて、私はようやく、自分の人生の大きな選択に、一つの答えを見つけた気がします。
これまで国連を目指し、「陽」のキャリアの頂点に向かって、脇目も振らずに走ってきた私。 そんな私が、最後の最後に、周りから見れば「なんで?」と思われるような、熊本への移住を、何の迷いもなく決めたこと。
当初は、自分でもその理由が分からず、「国連にも行きたい、でも熊本も楽しい」と、毎日意見が変わって、パートナーを困らせたこともありました。
でも、今なら分かります。 それは、私の頭(思考)ではなく、私の体(本能)が、これ以上陽に傾きすぎることの危険を察知し、バランスを取るための「陰」の安らぎを、必死に求めていたのかもしれません。
私の熊本への移住は、キャリアからの「逃げ」ではなく、自分自身の魂を守るための、本能的な「帰還」だったのかもしれません。
まとめ:「陽」の努力は、すべて穏やかな「陰」の時間を味わうために
私がこのブログで、資産形成(陽)について語るのは、なぜか。
それは、資産形成という『陽』の努力の先にある、穏やかで、何の心配もない『陰』の時間を、心の底から安心して味わいたいからです。そして、その方法を、あなたにも伝えたいから。
もし、かつての私のように「休むのが下手だ」と感じているなら。 一日5分でもいい。全ての目的を手放して、ただ「そこに在る」だけの時間を、自分にプレゼントしてあげてみてください。
きっと、世界は、いつもより少しだけ、優しく見えるはずです。