
こんにちは。地方NPOでリモートワークをしながら、NISAで資産形成を実践している、おぽきょです。
「楽天証券でS&P500を買う方法」の記事を読んで、「よし、NISAを始めるぞ!」と意気込んだあなた。今、最後の「究極の悩み」にぶつかっていませんか?
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」...どっちも人気だけど、結局、私はどっちを選べばいいの!?
その悩み、痛いほど分かります。私も、NISAを始める時に一番悩んだポイントでした。
この記事では、まず「S&P500」と「オルカン」の決定的な違いを30秒で解説し、その上で、数字が苦手な私が、なぜ最終的に「S&P500」を“主役”に選んだのか、その「たった1つの理由」をお話しします。

Contents
30秒で解説:「S&P500」と「オルカン」の決定的な違い
どちらも「eMAXIS Slim」シリーズの、手数料が業界最安水準の「インデックスファンド」である点は同じです。決定的な違いは、「投資先の国(地域)」だけです。
■ eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 投資先:「アメリカ」の主要な約500社に、まるごと投資する。
- 特徴:良くも悪くも「アメリカ経済」の成長に、自分の資産をベット(賭ける)する。
■ eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 投資先:「全世界(日本を含む約50カ国)」の主要な約3000社に、まるごと投資する。
- 特徴:全世界に「分散」投資する。ただし、中身の約6割はアメリカ。
つまり、「アメリカ一本釣り」か、「アメリカ中心の幕の内弁当」か、の違いです。
「どっちが儲かる?」という問いへの、残酷な答え
「じゃあ、どっちが儲かるの?」と聞きたくなりますよね。
過去10年、20年の実績を見れば、答えは「S&P500(アメリカ一本釣り)の圧勝」でした。
しかし、投資の世界で「過去」は「未来」を保証しません。
- 「これからもアメリカが最強だ!」と信じる人は、S&P500を選びます。
- 「いや、これからはインドや新興国が伸びるかも。アメリカが沈むリスクも怖い」と考える人は、オルカンを選びます。
どちらも、合理的な判断です。
では、なぜ私は、その上で「S&P500」を主役にしたのでしょうか。
月収16.6万の私が「S&P500」を“主役”に選んだ、3つの「決め手」
私が「S&P500」を主役(積立額の8割)にし、「オルカン」を脇役(積立額の2割)にしている理由。(※私の「全自動・資産形成術」の記事を参照)
それは、「どっちが儲かるか」というテクニカルな理由ではありません。
私が「S&P500」を選んだ「決め手」は、以下の3つです。
決め手1:目論見書を見て気づいた「衝撃の事実」
私は投資家でもなければ、専門知識もない、NISAを貯蓄の助けにしたいだけの「普通の人」です。
SNSに溢れる「こうすれば儲かる」という情報に疲れ果て、AI(Gemini)を相棒に、「自分自身の心」に問いかけることにしました。
そこで、まず「S&P500」と「オルカン」両方の目論見書(主要な資産の状況)を見て、私は衝撃を受けました。
「あれ...? どっちも、投資先のトップ10がほぼ同じじゃないか!」と。
Apple、Microsoft、Amazon、Google...。それもそのはず、「オルカン」も時価総額(会社の規模)順で投資するため、中身の約6割は、結局「アメリカ」なのです。
決め手2:私は「世界平均」より「アメリカの熱狂」を選んだ
この「衝撃の事実」こそが、私の「決め手」になりました。
私はこう考えたのです。
「“安全な分散”と言われるオルカンでさえ、実態は“ほぼアメリカ頼み”なんだ。だとしたら...」
「中途半端に全世界(日本や新興国)を混ぜて“平均点”を狙う(=オルカン)よりも、私が本当に信じている“アメリカの熱狂”(GAFAM)に、100%集中して投資する(=S&P500)方が、よほど清々しいし、自分の“物語”に合っている」と。
これが、私の「S&P500が主役」の答えです。
「オルカンも半分以上アメリカだから、あまり変わらない」と考えるのではなく、「半分以上アメリカだからこそ、私はアメリカのみでいい」と決断したのです。
もちろん、アメリカ経済が不調になれば、私の資産はオルカン以上にダメージを受けます。
しかし、私は「GAFAMがこのまま世界に負け続ける未来」を想像できなかった。その「ワクワクする物語」にベットすることにしました。
決め手3:「円という“一つのカゴ”」のリスクを、本気で回避したかった
ここで、よくある疑問が「なぜ、日本のTOPIXなどに投資しないの?」というものです。
私の答えはシンプルです。
「だって、私たちはすでに『日本円』という資産を、給与や預金で“一つのカゴ”に大量に持っているから」です。
日本の投資信託(TOPIXなど)は、もちろん「円建て」です。
一方、「S&P500」や「オルカン」(※為替ヘッジなし)は、私たちが「円」で買ったとしても、その中身は「ドル建て」の資産です。
つまり、S&P500を買う行為は、「円」を「ドル建て資産」に“交換”する行為と同じ。 これにより、私は資産を「円」と「ドル」に分散させているのです。
なぜ、私がここまで「為替の分散」にこだわるのか。
それは、私はモロッコの大使館で働いていた時、強烈な「円安」の恐怖を体験しているからです。
当時、円安が進み、出国前は1ユーロ=140円程度だったのが、移住後は1ユーロ=158円が普通になりました。
「円建ての給与」が、海外で暮らしているだけで、どんどん目減りしていく。あの時の「円だけを持って生きる」ことへの、背筋が凍るような恐怖が、私の原体験です。
だからこそ、私の資産形成は「円預金」だけに頼らず、「ドル建て資産(S&P500)」を持つことが絶対条件でした。

【結論】暴落した時に「売らずに持っていられる」のは、どっち?
インデックス投資で最も重要なのは、「暴落(株価が下がる)した時に、怖くなって売ってしまわないこと」です。
私が自問したのは、これでした。
「暴落が来て、資産が半分になった時、私はどちらを“信じて”持ち続けられるだろうか?」
私の答えは、明確でした。
「全世界の“平均点”(オルカン)」を信じ続けるよりも、
「GAFAMを中心とした“アメリカの熱狂”(S&P500)」を信じ続ける方が、私はワクワクするし、絶対に売らない自信がある。
なぜなら歴史的に見ても、世界恐慌やコロナを超えて、やはり人は(経済は)回復し、そして過去を超えているからです。
これが、私がS&P500を主役に選んだ、たった1つの理由です。
まとめ:あなたの「物語」は、どっちですか?
S&P500とオルカンに、優劣はありません。
どちらを選んでも、あなたは「資産形成」という正しい道を歩み始めています。
大切なのは、他人が「こっちが儲かる」と言ったから選ぶのではなく、あなた自身が「こっちの未来を信じたい」と思える「物語」で選ぶことです。
あなたの心が「ワクワクする」のは、どちらの未来ですか?
その「直感」こそが、20年後、30年後のあなたの資産を、最も豊かにしてくれるはずです。
(もし、どうしても決められないなら、私のように「両方(例:S&P500を8割、オルカンを2割)」買う、というのも立派な答えですよ!)
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