こんにちは。JICA海外協力隊を終え、海外大学院(ダブルディグリー・プログラム)に進学した、おぽきょです。
私の大学院生活は、フィリピンの「アテネオ・デ・マニラ大学」のオンライン授業から始まりました。
そして、結論から言うと、この3ヶ月は“地獄”でした。
「学問は一生終わらない会話なんだよ。」
教授のこの名言を胸に、私が「怒涛の3ヶ月」をどう乗り切り、何を得たのか。そして、その“地獄”を支えた**「3種の神器」**について、全公開します。
(※ちなみに、私が利用した日本財団の奨学金(APS)は残念ながら終了してしまいましたが、留学で得た学びは普遍的だと思うので、ここに記録します)
Contents
「オンラインなめてました」— The Beginning Is The Hardest
ウェビナーみたいに、先生の話を聞きながら課題をこなせば、なんとかなるだろう…。
正直、オンライン授業を軽視していました。
しかし、6月から始まった「英語強化クラス」と、7月から始まった「社会開発学」のクラスが重なり、私は“PC画面地獄”に叩き落されます。
腰が痛くても、目が乾いても、何時間も画面を見続け、毎晩23時に寝て、朝5時に起きる。一晩で論文(もちろん英語)を3本読み、翌日の授業で意見を言う。さらに、英語クラスの週2回のプレゼン準備と文献レビュー...。
「最初が一番しんどい」とは聞いていましたが、まさに始まった瞬間に正念場が来る、恐ろしい日々でした。
「正解はない」がルールの授業 — There Is No Right Or Wrong
そんな“地獄”の日々でも、授業そのものは、信じられないほど充実していました。
「社会開発学(Social Development)」というテーマは、人類学、社会学、経済学など、あらゆる視点を拾い上げた「ディスカッション」がメインでした。
そして、クラスの雰囲気が最高だったのです。
先生もクラスメイトも、驚くほど「異なる意見に寛容」でした。
「There is no right or wrong(正解も間違いもない)」
これが、全員の「暗黙の前提」でした。
たった一つの正解などない。100人いれば100通りの人生がある。全ての意見が、立派な「会話の素材」になる。
この温かい雰囲気のおかげで、引け目を感じるほど優秀な人々の中で、「JICA帰り」の私でも、自分の「現場経験」を元に、臆せず声を発することができました。
アテネオ大学のリアルな授業内容(社会開発学)
怒涛の3ヶ月で学んだのは、主に以下の3つの「モジュール」です。
① Key Concepts(開発の重要概念)
「開発」とは何かを、貧困、人権、ジェンダー、SDGsといった切り口で学びました。アジアの学者が書いた論文を多く読んだのが印象的です。
② Social Theory(社会理論)
個人的に、これが一番楽しかった授業です。
マルクス主義、新自由主義、マックス・ウェーバーなど、過去の学者の思想を元に「“開発”という概念が、どうやって確立されたか」を学びました。
③ Research Methods(調査方法論)
論文の「調査方法」のメソッドを学ぶ、レクチャー(講義)系の授業でした。(正直、これが一番難しかったです...)
【PR】“地獄の”オンライン授業を乗り切った「3種の神器」
この“地獄”の3ヶ月を、私がどうやって乗り切ったのか。
それは、この3つの「道具(神器)」のおかげです。これは、アテネオ大学を目指す人だけでなく、全てのオンライン学生・リモートワーカーに、心からお勧めしたい“投資”です。
神器1:iPad + Goodnotes(ペーパーレスの“最強脳みそ”)
オンライン授業の「課題図書」は、膨大な量の「PDF論文」です。
これをPC画面だけで読むのは、不可能でした。
私のワークフローはこうです。
- MACでオンライン授業を受けながら、教授のPPTをスクリーンショット。
- スクショがiPadに自動転送される。
- 「Goodnotes」アプリ(有料ですが、必須です)に、PDF論文と、PPTのスクショを読み込む。
- iPadとApple Pencilで、論文に直接「蛍光ペン」を引き、メモを「書き込む」。
紙を一切持ち歩く必要がなく 、全ての情報(論文、ノート)がiPad一つに集約される。この「ペーパーレス環境」がなければ、私は間違いなく“課題地獄”で溺れ死んでいました。
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神器2:PCスタンド(肩こり・首痛との“決別”)
朝5時から夜23時まで、PC画面とにらめっこ 。当然、体はボロボロになります。
特に、MACの画面が低いと、姿勢が「猫背」になり、肩こりと首の痛みが悪化します。
「PCスタンド」を買い、目線をPC画面と“水平”にするだけで、肩こりは劇的に改善しました。これは「節約」してはいけない、「健康への投資」です。
神器3:FLSK(フラスク)水筒(“冷めない”白湯という“癒し”)
地獄のオンライン授業中、私の“心の拠り所”は、「いつまでも冷めない、温かい白湯」でした。
この「FLSK(フラスク)」という水筒は、保温力が驚異的で、朝入れた熱い白湯が、夜まで温かいままなのです。
部屋に篭りきりで、論文と格闘する合間に、この白湯を飲む「数秒」が、私のメンタルを何度も救ってくれました。
炭酸水が入れられる仕様になっており、保冷保温持続度は知っている限りこれが最強です。

ペルーへ旅行した際に無くしてしまい、代用の安い水筒を使っていましたがこれがないと不便で、帰国後にもう一度買い直し、今も愛用しています。そのくらいおすすめです!
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まとめ:そして、コスタリカへ
このアテネオ大学での「地獄の(しかし、超・充実した)3ヶ月」でアカデミックな基礎体力と「3種の神器」を手に入れた後、私の舞台は「後半戦」のコスタリカ・国連平和大学(UPEACE)へと移ります。
コスタリカでの「ヤバい多様性」に揉まれた話は、また別の記事で。

コスタリカでは人も多様、自然も多様でたくさんの刺激を受けた
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【実録】国連平和大学(UPEACE)の授業内容と“ヤバい”多様性
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③ 私が「大学院」を選んでも“お金の不安”がなかった理由
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