こんにちは。元JICA海外協力隊で、帰国後に「大学院進学」→「大使館勤務」→「NPOリモート」というキャリアを歩んできた、おぽきょです。
「協力隊で200万貯金できる」という記事を読んで、お金の不安は消えたかもしれません。
しかし、今、あなたは「帰国後の“キャリア”」という、JICA応募者が抱える“もう一つ”の最大の不安に、直面していませんか?
「協力隊の2年間って、“ブランク”扱いにならない?」
「帰国後、みんな“キレイ”に就職できるの?」
その不安、痛いほど分かります。
そして、巷のブログが書く「帰国後のキャリアは3パターン!」なんていう“キレイごと”は、一度忘れてください。
この記事では、私がJICAから帰国した後、どのように「悩み」、どのように「失敗」し、どのように「回り道」をして、今のキャリアにたどり着いたか、その“紆余曲折”のリアルな全記録を、本音で解説します。
Contents
「3つの道筋」の前に...私の“リアルな紆余曲折”
JICAから帰国した直後の私に、「3つの道筋」なんていう立派な地図は見えていませんでした。
あったのは、「国際協力の仕事を続けたい」という“想い”と、「どうすればいいか分からない」という“不安”だけです。
① 協力隊 直後:NGOインターンとアルバイト(“悩み”期)
(例:帰国後、すぐに「次のキャリア」が見つかったわけではありません。まずは、NGOでの無給インターンやアルバイトをしながら、「自分は何がしたいのか」「何ができるのか」を、毎日自問自答していました。協力隊の貯金を切り崩しながらの、不安な日々でした。)
② カメルーンの民間企業へ就職 → コロナで“強制帰国”
(例:その後、ご縁があり、カメルーンのスタートアップ企業に就職。「JICAの経験をビジネスで活かすぞ!」と意気込んでいましたが、その矢先、コロナが直撃。わずか1年で、不本意ながら日本へ“強制帰国”することになりました。キャリアプランも、何もかもが白紙に戻った瞬間です。)
③ JICA神戸で働きながらの“準備期間”
(例:帰国後、JICAの国内機関(神戸)でアルバイトとして働き始めました。この「準備期間」こそが、私の転機でした。JICAで働きながら、多くのJICA関係者や帰国隊員と話す中で、自分の「足りないもの」が明確になり、ぼんやりとしていた「次の道」が、ようやく3つに見えてきたのです。)
(そして、この神戸時代は、日本の面白さに気づいたり、今のパートナーと出会ったりと、私の人生(地方暮らし)の基盤にもなった、本当に重要な時期でした)
「準備期間」で見えた、3つの道筋
この「紆余曲折」と「準備期間」を経て、私はJICA帰国後のキャリアには、大きく3つの道筋がある、と確信しました。
道筋①:【専門性を高める】大学院進学(私が選んだ道)
協力隊の現場で感じた「無力感」と、民間企業で感じた「ビジネスの視点」。これらを「理論」で補強し、「専門家」になる道です。国連や大使館専門調査員など、より“マクロ”な仕事を目指すための王道です。
私は、この「大学院進学」という道を選びました。
とはいえ、お金はありません。JICA時代の貯金と、「奨学金戦略」ですべてを賄いました。
私が「奨学金を勝ち取った全戦略」と、「リアルな大学院生活」については、以下の記事で全公開しています。
🔗 【JICA帰国後】私が海外大学院の奨学金を勝ち取った全戦略(“推薦状の裏常識”も公開)
🔗 【実録】アテネオ大学(フィリピン)の“地獄の”オンライン授業と3つの変化
🔗 【実録】国連平和大学(UPEACE)の授業内容と“ヤバい”多様性
道筋②:【経験を活かす】NPO/NGO・国際機関への転職
JICAでの「現場経験」や「語学力」を、即戦力として活かす道です。(私もJICA神戸で、この道を実践していました)
- メリット:「ミクロ」な経験を、大使館やNPOで「マクロ」の仕事に活かせます。
- デメリット:「お金の壁」(給与が不安定)や「プライベートの壁」(海外駐在)と向き合う必要があります。
ちなみに「ミクロ」と「マクロ」については要約するとこんな感じです👇
ミクロな国際協力
- 代表的な組織: NGO/NPO、JICA海外協力隊など
- 仕事のイメージ:
- 村の女性たちと一緒に、新しい収入源となる手工芸品を作る
- 学校の先生たちと、子どもたちが楽しく学べる新しい教材を開発する
- 地域住民と対話を重ね、必要な井戸の場所を一緒に決める
マクロな国際協力
- 代表的な組織: 外務省、国連、JICA(本部職員)、世界銀行など
- 仕事のイメージ:
- 日本のODA(政府開発援助)予算の使い道を決定する
- 開発途上国政府と、新しいプロジェクトの計画を練る
- 国際的な課題(環境問題、人権問題など)に対する、国家としての方針を定める
詳しくは以下の記事で書いてます👇


私が「大使館」や「NPOリモート」の仕事を見つけた場所です。
🔗 【国際協力の転職】「地方リモート」を叶えたのは「JICA PARTNER」のスカウト機能でした
道筋③:【スキルを転用する】一般企業への就職・復職
JICAで身につけた「課題解決能力」「異文化適応力」「タフさ」は、日本の一般企業が今まさに求めている「最強のポータブルスキル」です。
- メリット:「国際協力」とは全く違う分野で、キャリアの幅を広げることができます。安定した収入を得やすいのも魅力です。
- デメリット:「なぜ2年間、協力隊に?」という質問に、面接官が納得する「物語(ロジック)」を準備する必要があります。
まとめ:キャリアは“紆余曲折”していい。
「JICA海外協力隊」という2年間は、あなたの人生の「寄り道」ではありません。
むしろ、その後のキャリアで「悩み」「立ち止まり」「回り道」をすることを、許してくれる「最強の武器(=経験と貯金)」です。
大切なのは、キレイな道筋を歩むことではありません。
私のように、コロナで帰国しても、悩みながらアルバイトをしても、「国際協力一筋」という“軸”さえブラさなければ、道は必ず開けます。実際私はそうでした!
この記事が、あなたの「キャリアの不安」を、「“紆余曲折”しても大丈夫」という「勇気」に変えるきっかけになれば幸いです。
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「帰国後のキャリア」の全体像がわかったら、次は「国際協力」という仕事の“リアル”と“お金”について、さらに深く知っておきましょう。
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