「国際協力の仕事に就きたいけど、どの大学・学部に進めばいいんだろう?」 「文系と理系、どっちが有利で、どっちが不利?」
進路に悩む高校生や大学生にとって、これは本当に大きな問題ですよね。
結論から申し上げます。 文系でも、理系でも、どちらでも大丈夫。国際協力への道は、あらゆる学部に繋がっています。
この記事では、「有利・不利」という視点ではなく、「あなたがどんな形で世界と関わりたいか」を軸に、文系・理系それぞれの魅力と、学部選びで本当に大切なことを、私のリアルな体験談を交えながら解説します。
この記事を読めば、学部選びのモヤモヤが晴れ、あなただけの「進むべき道」が見えてくるはずです。
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Contents
「文系」のあなたへ:人の“心”を動かし、社会の“仕組み”を理解する
もしあなたが、歴史や文化、言葉、そして「人」そのものに強い興味があるなら、文系学部はあなたの大きな武器になります。
- 代表的な学部: 国際関係学部、法学部、教育学部、外国語学部、文学部(社会学・人類学など)
- 身につく力: 世界の構造や社会課題を、歴史や文化的な背景から深く捉える「解像度の高い視点」
- 活躍できる仕事のイメージ:
- 教育・啓発活動: 現地の人々と直接対話し、共に学び合う仕事(協力隊の青少年活動など)
- 広報・ファンドレイジング: 活動の意義を言葉で伝え、人々の共感の輪を広げる仕事
- 政策提言・アドボカシー: 社会の仕組みを理解し、より良いルールを作るための働きかけ
「理系」のあなたへ:目に見える“課題”を、専門知識で解決する
もしあなたが、自然科学やテクノロジーの力で、目に見える問題を解決することに情熱を感じるなら、理系学部はあなたの最強の武器になります。
- 代表的な学部: 農学部、工学部、理学部、環境学部、医学部・看護学部
- 身につく力: 食糧問題、インフラ整備、公衆衛生といった課題を、科学的根拠に基づいて解決する**「実践的なスキル」**
- 活躍できる仕事のイメージ:
- 技術協力: 農業技術の指導や、安全な水の確保など、専門スキルで生活を直接改善する仕事
- インフラ整備: 橋や道路、学校などを建設し、地域の発展の基盤を作る仕事
- 保健医療: 医師や看護師、保健師として、人々の命と健康を直接守る仕事

結論:学部選びより、もっと大切な「たった一つ」のこと
ここまで読んで、「やっぱり、どっちがいいか決められない…」と感じているかもしれません。
それで、いいのです。
なぜなら、国際協力の世界で本当に大切なのは、「文理どちらが有利か」という議論ではなく、**「あなたが、何に関心を持ち、それをどう学び続けたか」**という、ただ一点に尽きるからです。
私自身、文系出身ですが、海外の大学院では理系の仲間たちと必死に議論を交わし、統計やデータ分析も学びました。逆に、理系出身の同期が、誰よりも現地の言葉や文化を学び、現地の人々から愛されている姿も、たくさん見てきました。
学部で学べることは、あくまでスタート地点に過ぎません。 あなたの本当の価値は、大学名や学部名ではなく、その場所で「何を学び、どんな経験をし、どう行動したか」によって決まるのです。
まとめ:迷っているあなたへ。今、できること。
文系か、理系か。その二者択一の枠に、自分を無理やり押し込める必要はありません。
大切なのは、あなたの「好き」や「知りたい」という好奇心です。
- 環境問題に興味があるなら、環境学部でも、国際関係学部でも、両方からアプローチできます。
- 子どもたちの教育に関心があるなら、教育学部でも、情報工学部(ICT教育)でも、道はあります。
まずは、目の前の学びに全力で取り組んでください。そして、常に関心のアンテナを張り、本を読んだり、イベントに参加したり、実際にボランティアをしてみたりと、小さな行動を続けてみてください。
その積み重ねが、あなただけのユニークな専門性となり、いつか必ず、国際協力の道へと繋がっていきます。
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